バイオガス精製設備
バイオガス精製・吸着貯蔵・蓄ガス・充填設備


真庭市久世地区で回収した生ごみを資源化している「真庭広域廃棄物リサイクル事業協同組合」様のバイオガスプラントにおいて、バイオガスを精製する実証事業が行われています。精製したバイオガスは都市ガスの代替燃料として、生ごみ収集用のCNG車の燃料として使用されます。大阪ガスリキッドは、本実証事業をお手伝いしています。

機器構成
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ハイブリッド型バイオガス精製装置
バイオガスの精製には、ハイブリッド精製という技術を利用しています(図)。ハイブリッド精製とは、精製技術のうち、圧力スイング吸着法(PSA)とCO2分離膜を併用する方法であり、PSAと比較してメタンガス回収率の向上ができる利点があります。大阪ガス製のハイブリッド精製装置では、世界最高水準のメタンガス回収率99%を実現でき、かつ、原料バイオガス濃度に応じPSAの圧力スイング条件などを自動制御で変化させることで、製品メタンガス濃度を95%以上に保つことができます。このハイブリッド精製装置を用いることで原料ガス中のメタンを余すところなく回収し、安定して高純度のメタンガスを精製します。

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吸着貯蔵
ハイブリッド精製装置で精製したメタンガスを貯蔵する技術としては吸着剤を充填したタンクでの低圧貯蔵を利用しています。
大量に貯蔵するためには高い圧力が必要ですが、吸着式の貯蔵では活性炭を吸着材として利用することで比較的低圧(1.0MPaG以下)でも常圧時と比較して20倍程度のガス貯蔵が可能です。
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付臭/熱量調整
車両に利用するガスは通常は都市ガスを燃料として想定しているため、精製したガスは都市ガスの性状に合わせること、また付臭と成分調整を目的にプロパンガスを数%(10%未満)添加しています。
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蓄ガス
メタンガスとプロパンガスを混合したバイオ天然ガスを23MPaGまで昇圧し、蓄ガス器に充填し、市販されているCNGトラックの燃料に使用します。
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充填
バイオ天然ガスを燃料とするCNGトラックは、真庭市の協力を得て実証プラントへの生ごみ収集運搬車として利用しています。